更新日:2026年4月1日
産業廃棄物排出事業者のしおり6
6.産業廃棄物の処理状況の把握
処理業者に廃棄物の処理を委託しても、その後の廃棄物処理について責任がなくなるわけではありません。事業者は、自分が排出した廃棄物の処分が完全に終わるまで処理の責任があります。したがって、適正に処理されたかどうか廃棄物の流れを把握していなければなりません。
産業廃棄物管理票(マニフェスト)制度
産業廃棄物処理の流れを把握する手段として、産業廃棄物管理票制度があります。これは、事業者が産業廃棄物の処理を委託する際に、産業廃棄物の種類、数量、性状、収集運搬業者名、処分業者名、取扱上の注意事項などをマニフェスト(管理票)に記載し、処理の流れを自ら把握・管理する制度です。
この制度には、紙マニフェスト制度と電子マニフェスト制度があります。
(1).紙マニフェスト制度
紙マニフェスト制度は、産業廃棄物管理票(マニフェスト)を使用して、処理情報を管理する制度です。
ア.産業廃棄物が処分業者に直接運搬される直行用マニフェストの場合(A~E票の7枚複写)

- 1次マニフェストは、排出事業者が書き起こすものです。
- 2次マニフェストは、中間処理業者が書き起こすものです。これは、中間処理で発生した産業廃棄物の処理残さが、どの排出事業者の産業廃棄物に由来するものか、明確にするために必要となるものです。
- 事業者は、必要事項を記入してA~E票を収集運搬業者に交付し、収集運搬業者が「運搬の受託」欄に必要事項を記載したA票を保管します。
- 収集運搬業者は、中間処分業者にB1~E票を渡し、中間処分業者が「処分の受託」欄に必要事項を記載したB1、B2票を収集運搬業者に返送します。収集運搬業者は運搬終了年月日を記載し、B2票を事業者に返送して運搬終了を報告します。B1票は収集運搬業者が保管します。
- 中間処分業者は、破砕・焼却等の処分終了後、処分終了年月日を記載し、C2票を収集運搬業者に返送、D票を事業者に返送して処分終了を報告します。C1票は中間処分業者が保管します。
- 中間処分業者は、必要事項を記入してA~E票を収集運搬業者に交付し、収集運搬業者が「運搬の受託」欄に必要事項を記載したA票を保管します。
- 収集運搬業者は、最終処分業者にB1~E票を渡し、最終処分業者が「処分の受託」欄に必要事項を記載したB1、B2票を収集運搬業者に返送します。収集運搬業者は運搬終了年月日を記載し、B2票を中間処分業者に返送して運搬終了を報告します。B1票は収集運搬業者が保管します。
- 最終処分業者は、埋立処分終了後、処分終了年月日を記載し、C2票を収集運搬業者に返送、D、E票を中間処理業者に返送して処分終了を報告します。C1票は中間処分業者が保管します。
- 中間処分業者は、2次マニフェストのE票の返送を受けて最終処分終了を確認し、E票に最終処分終了年月日を記入して事業者に返送します。
- 事業者はマニフェストが返送されたら、返送日を記録しましょう。
- 事業者はマニフェストA、B2、D、E票を5年間保管します。
- 返送期間は、運搬及び処分が終了した日から10日以内です。
イ.マニフェストが返送されない時
産業廃棄物のマニフェスト交付の日から90日以内(特別管理産業廃棄物の場合は60日以内)にB2、D票の返送を受けない時、または180日以内にE票の返送を受けない時は、次の措置を講じなければなりません。
- 委託した廃棄物の運搬又は処分の状況を把握すること。
- 生活環境の保全上の支障の除去、または発生の防止のために必要な措置を講ずること。
- 返送期間が経過した日から30日以内に措置内容等報告書を浜松市に提出すること。
ウ.管理票交付者の報告書
事業者は、毎年6月30日までに、下記の期間において、交付した管理票の内容について管理票交付等状況報告書を作成し、浜松市に報告を行うことが義務付けられています。
【対象期間】前年度4月1日から3月31日までの1年間
【提出期限】6月30日
【報告内容】
- 報告を行う事業者の住所、会社名及び代表者氏名、電話番号
- 事業場の名称、所在地、業種(日本標準産業分類の中分類)
- 産業廃棄物の種類、排出量(トン)
- マニフェストの交付枚数
- 運搬受託者の許可番号、会社名、運搬先の住所
- 処分受託者の許可番号、会社名、運搬先の住所
※電子マニフェスト利用分は、報告不要です。
(2)電子マニフェスト制度
電子マニフェスト制度は、マニフェスト情報を電子化し、排出事業者、収集運搬業者、処分業者の3者が、環境大臣が指定する情報処理センターを介したネットワークでやり取りする仕組みです。

- 事業者は、情報管理センターに廃棄物のマニフェスト情報を登録します。
- 収集運搬業者は、情報管理センターに運搬終了日から3日以内に運搬終了報告をします。センターはこの報告を事業者に通知します。
- 中間処分業者は、情報管理センターに中間処分終了日から3日以内に中間処分終了報告をします。センターはこの報告を事業者に通知します。
- 中間処分業者は、情報管理センターに廃棄物のマニフェスト情報を登録します。
- 収集運搬業者は、情報管理センターに運搬終了日から3日以内に運搬終了報告をします。センターはこの報告を中間処分業者に通知します。
- 最終処分業者は、情報管理センターに最終処分終了日から3日以内に最終処分終了報告をします。センターはこの報告を事業者と中間処分業者に通知します。
ア.電子マニフェスト制度のメリット
電子マニフェストの導入により、「事務処理の効率化」を図ることができるとともに、「データの透明性」が確保され、「法令の遵守」を徹底することが出来ます。
紙マニフェストと比較した場合、電子マニフェスト利用分については、様式第3号(法施行規則第8条の27関係)による管理票交付者の報告書を情報処理センターが行うため、事業者自らの報告が不要、マニフェストの保存が不要、産業廃棄物の処理状況の確認が容易などのメリットがあります。
イ.電子マニフェストの一部義務化
2020年4月1日より、前々年度の特別管理産業廃棄物(PCB廃棄物を除く)の発生量が50トン以上の事業場を設置している事業者が当該事業場から生ずる特別管理産業廃棄物の運搬又は処分を委託する場合に、電子マニフェストの使用が義務化されます。(一部例外有り)電子マニフェストの使用には事前に情報処理センターへの加入や電子マニフェスト対応業者との契約が必要です。
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