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更新日:2026年3月31日

離婚を考えている方、離婚された方へ(お子さまがいる方)

民法等の一部を改正する法律(父母の離婚後等の子の養育に関する見直し)について

父母が離婚後も適切な形でこどもの養育に関わりその責任を果たすことは、こどもの利益を確保するために重要です。民法等改正法は、父母が離婚した後もこどもの利益を確保することを目的として、こどもを養育する親の責務を明確化するとともに、親権、養育費、親子交流などに関するルールを見直しています。なお、施行日は、令和8年4月1日です。

このページは、法務省作成パンフレット「父母の離婚後の子の養育に関するルールが改正されました」他からの引用を元に作成しています。

親の責務に関するルールの明確化

父母が、親権や婚姻関係の有無にかかわらず、こどもを養育する責務を負うことなどが明確化されました。

こどもの人格の尊重

父母は、親権や婚姻関係の有無にかかわらず、こどもの心身の健全な発達を図るため、こどもを養育する責務を負います。その際には、こどもの意見に耳を傾け、その意見を適切な形で尊重することを含め、こどもの人格を尊重しなければなりません。

こどもの扶養

父母は、親権や婚姻関係の有無にかかわらず、こどもを扶養する責務を負います。この扶養の程度は、こどもが親と同程度の水準の生活を維持することができるようなもの(生活保持義務)でなければなりません。

父母間の人格尊重・協力義務

父母は、親権や婚姻関係の有無にかかわらず、こどもの利益のため、互いに人格を尊重し協力しなければなりません。次のような行為は、この義務に違反する場合があります。

  • 父母の一方から他方への暴行、脅迫、暴言等の相手の心身に悪影響を及ぼす言動や誹謗中傷、濫訴等
  • 別居親が、同居親による日常的な監護に、不当に干渉すること
  • 父母の一方が、特段の理由なく他方に無断でこどもを転居させること(※1)
  • 父母間で親子交流の取決めがされたにもかかわらず、その一方が、特段の理由なく、その実施を拒むこと

※1:DVや児童虐待から避難する必要がある場合には、他方の親に無断で子を転居させたとしても、義務に違反するものではありません。

父母の一方が父母相互の人格尊重・協力義務等に違反した場合には、親権者の指定又は変更の審判、親権喪失又は親権停止の審判等において、その違反の内容が考慮される可能性があります。また、他方の親権に対する侵害の程度によっては、損害賠償義務等が生ずることもあり得ます。

こどもの利益のための親権行使

親権(こどもの面倒をみたり、こどもの財産を管理したりすること)は、こどもの利益のために行使しなければなりません。

親権に関するルールの見直し

父母の離婚後の親権者

これまでの民法では、離婚後は、父母の一方のみを親権者として定めなければなりませんでした。
今回の改正により、離婚後は、共同親権の定めをすることも、単独親権の定めをすることもできるようになります。

親権者の定め方

【協議離婚の場合】
父母はその協議によって、親権者を父母双方とするか、一方とするかを定めます。


【父母の協議が調わない場合や裁判離婚の場合】
家庭裁判所が、父母とこどもの関係や、父と母との関係などの様々な事情を考慮したうえで、こどもの利益の観点から、親権者を父母双方とするか、一方とするかを定めます。

ただし、次のような場合には、家庭裁判所は必ず単独親権の定めとすることとされています。

  • 虐待のおそれがあると認められるとき
  • DV(身体的な暴力を伴う虐待・DVに限定しない)のおそれその他の事情により、父母が共同して親権を行うことが困難であると認められるとき

※これら以外の場合でも、共同親権と定めることでこどもの利益を害すると認められるときは、裁判所は必ず単独親権の定めをすることとされています。

親権者の変更

離婚後の親権者については、こどもの利益のため必要があると認めるときは、家庭裁判所が、こども自身やその親族の請求により、親権者の変更をすることができます。
離婚前の父母間に一方的な暴力等があり、対等な立場での合意形成が困難であったケースでは、こどもにとって不利益となるおそれがあるため、この手続きによって親権者の定めを是正することができます。

親権の行使方法(父母双方が親権者である場合)

父母双方が親権者である場合の親権の行使方法のルールが明確化されました。

  1. 親権は、父母が共同して行います。ただし、父母の一方が親権を行うことができないときは、他方が行います。
  2. 次のような場合は、親権の単独行使ができます。
    <監護教育に関する日常の行為をするとき>
    ・食事や服装の決定
    ・短時間の観光目的での旅行
    ・心身に重大な影響を与えない医療行為の決定 など

    <こどもの利益のため急迫の事情があるとき>
    ・DVや虐待からの避難をする必要がある場合(被害直後に限りません)
    ・こどもに緊急の医療行為を受けさせる必要がある場合
    ・入学試験の結果発表後に入学手続の期限が迫っているような場合 など
  3. 特定の事項について、父母の意見が対立するときは、家庭裁判所の手続きで当該事項に係る親権行使者を定めることができます。

監護についての定め

父母の離婚後のこどもの監護に関するルールが明確化されました。

監護の分担

父母が離婚をするときは、こどもの監護の分担についての定めをすることができます。定めをするにあたっては、こどもの利益を最も優先して考慮しなければなりません。

監護者の権限

離婚後の父母双方を親権者とした場合であっても、その一方を「監護者」として定めることで、こどもの監護をその一方に委ねることができます。この場合、監護者は日常の行為に限らず、こどもの監護教育や居所・職業の決定を単独ですることができます。
監護者でない親権者は、監護者がこどもの監護等をすることを妨害してはなりませんが、監護者による監護等を妨害しない範囲であれば、親子交流の機会などに、こどもの監護をすることができます。

養育費の支払確保に向けた見直し

合意の実効性の向上

これまでは、同居親と別居親の間で養育費の支払を取り決めていたとしても、別居親が養育費の支払を怠ったときに別居親の財産を差し押さえるためには、公正証書や調停調書、審判書などの「債務名義」が必要でした。今回の改正により、養育費の取決めの際に父母間で作成した文書に基づいて、差押えの手続を申し立てることができるようになります。

法定養育費

これまでは、父母の協議や家庭裁判所の手続により養育費の額を取り決めなければ、養育費を請求することができませんでした。今回の改正により、離婚のときに養育費の取決めをしていなくても、離婚のときから引き続きこどもの監護を主として行う父母は、他方に対して、一定額の「法定養育費」を請求することができるようになります。また、法定養育費の支払がされないときは、差押えの手続を申し立てることができます。

法定養育費は、あくまでも養育費の取決めをするまでの暫定的・補充的なものです。こどもの健やかな成長を支えるためには、父母の協議や家庭裁判所の手続により、各自の収入などを踏まえた適正な額の養育費の取決めをしていただくことが重要です。

裁判手続の利便性向上

  • 養育費に関する裁判手続では、各自の収入を基礎として、養育費の額を算定することとなります。そこで、今回の改正では、手続をスムーズに進めるために、家庭裁判所が、当事者に対して収入情報の開示を命じることができることとしています。
  • 養育費を請求するための民事執行の手続においては、地方裁判所に対する1回の申立てで
  1. 財産開示手続:養育費の支払義務者は、その保有する財産を開示しなければならない
  2. 情報提供命令:市区町村に対し、養育費の支払義務者の給与情報の提供を命じる
  3. 債権差押命令:判明した給与債権を差し押さえる

 という一連の手続を申請することができるようになります。

安全・安心な親子交流の実現に向けた見直し

親子交流の試行的実施

家庭裁判所は、調停・審判において、こどもの利益を最優先に考慮して親子交流の定めをします。その際には、適切な親子交流を実現するため、資料収集による調査や、父母との間で様々な調整をします。こうした調査や調整に当たっては、手続中に親子交流を試行的に実施し、その状況や結果を把握することが望ましい場合があります。そこで、今回の改正では、親子交流の試行的実施に関する制度を設けています。

婚姻中別居の場合の親子交流

父母が婚姻中に、様々な理由により、こどもと別居することがありますが、これまではそのような場合の親子交流に関する規定がありませんでした。今回の改正では、婚姻中別居の場合の親子交流について、次のようなルールを明らかにしています。

  1. 婚姻中別居の場合の親子交流については父母の協議により定める。
  2. 協議が成立しない場合には、家庭裁判所の審判等により定める。
  3. 1.や2.に当たっては、こどもの利益を最優先に考慮する。

父母以外の親族とこどもの交流

これまでは、父母以外の親族(例えば、祖父母等)とこどもとの交流に関する規定はありませんでした。今回の改正では、こどもの利益のため特に必要があるときは、家庭裁判所は、父母以外の親族とこどもとの交流を実施するよう定めることができることとしています。

 

その他にも、改正法では、財産分与や養子縁組に関するルールの見直しがされています。
詳しい内容または、その他の改正内容については、下記法務省作成パンフレットや法務省ウェブサイト、裁判所ウェブサイトをご覧ください。


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祝日、年末年始(12月29日~1月3日)を除く

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